「トンカツ」のカツの意味と由来 カツカレーの起源は?

生活の知恵

最近、食事中の会話で「カツ丼、トンカツ、串カツのカツってどういう意味だろう?」と思いました。

全部とても美味しいですよね。

普段は特に意識せずに食べているけれど、この「カツ」という単語がどんな意味を持っているのか、その起源についても興味が湧いて調べてみることにしました。

 

「カツ」の意味とは?

「カツ」と聞くと、多くの人が揚げ物を思い浮かべるかもしれません。

実は「カツ」は「カツレツ」の略称です。

「カツレツ」というのは、もともとフランスの料理「コートレット」が日本に伝わり、独自のアレンジが加えられた洋食を指します。

コートレットは、薄切りの牛肉にパン粉をまぶして焼き上げるフランスの料理です。

使用する材料は牛もも肉、揚げ油、適量のバター、溶き卵、小麦粉、パン粉です。

ソースにはデミグラソースとケチャップを混ぜて使用します。

この調理法を見ると、トンカツと非常に似ており、溶き卵、小麦粉、パン粉を使って揚げるという点が共通しています。

カツレツの語源について

「カツレツ」という言葉は、フランス語の「côtelette」(コートレット)が日本語になじんで変化したものです。

この言葉は1895年(明治28年)に東京・銀座の煉瓦亭で二代目店主、木田元二郎氏によって生まれました。

木田氏はこの料理を独自に開発し、生のキャベツを添えた豚肉のカツレツとして提供しました。これが現在のトンカツの原型とされています。

カツレツとトンカツは基本的に同じ調理法で作られますが、使用する肉の厚さに違いがあります。

カツレツは薄くスライスされた肉を使用し、トンカツはより厚い肉を使用して油で揚げるため、異なる名前が付けられています。

この料理の背景を理解した上で、自宅で挑戦してみるのも楽しいかもしれません。

 

トンカツの起源と食べ方の変遷

カツレツが日本で広まってから約10年後、「ポンチ軒」という食堂の島田氏によって、箸で食べやすいように切られて提供されるスタイルが考案されました。このスタイルが現在のトンカツの形となっています。

今日では、トンカツ定食が箸で簡単に食べられるように予め切られて出されるのは一般的ですが、これは元々フォークとナイフを使って食べられていたカツレツを、日本の食文化に合わせてアレンジした結果です。この変化により、トンカツとして新たな食文化が確立されました。

キャベツを付け合わせとして選ぶ理由

日常的に何気なく食べているキャベツの付け合わせ、その選ばれた理由を考えたことはありますか?

キャベツが選ばれる理由は、それほど複雑なものではありません。

キャベツは年中手に入りやすい野菜であるため、明治時代から様々な料理の添え物として使われてきました。

このような理由から、キャベツはトンカツにとって最適な付け合わせであり、まさに「黄金コンビ」と呼べる組み合わせなのです。

 

カツカレー誕生の裏話

カツを使った料理の一つに「カツカレー」がありますが、その起源は意外なところから来ています。

カツカレーは、1948年(昭和23年)に東京・銀座にある「グリルスイス」というレストランで生まれました。

当時、読売巨人軍の有名な二塁手である千葉茂さんがこのレストランの常連でした。

ある日、千葉さんはいつものようにカレーを注文しましたが、単にカレーだけでは満足できず、「カレーにカツレツをのせてほしい」とリクエストしました

。店主はそのリクエストに応えてカツレツをトッピングしたカレーを提供し、これがカツカレーの誕生となりました。

この新しいメニューはすぐに人気を博し、レストランの定番メニューとなり、やがて日本全国に広まることになりました。

縁起の良い食べ物について

特に受験生の親御さんなどは、試験の成功を願って「カツ」という音のつく食べ物を選んで提供することがよくあります。多くの人がカツ丼を連想するかもしれませんが、他にも幸運を招くとされる食べ物があります。

  • トンカツは「勝つ」を連想させるため、試験や競技などでの勝利を願う際に選ばれます。
  • カツオは「勝魚」としても知られ、勝負事の前に良い結果を願う縁起物とされています。
  • オクラの切り口が五角形であることから、合格を願う象徴とされています。
  • 納豆のネバネバした質感は「Never give up(諦めない)」の精神を象徴し、粘り強さを願います。
  • おむすびは「結ぶ」という言葉から、努力が実を結び、良い縁を結ぶという願いを込めて提供されます。
  • 鶏のてんぷらは「点を取る」という掛け言葉で、高得点を目指す学生に選ばれることがあります。
  • ウインナーは「Winner(勝者)」と響きが似ているため、勝利を願う縁起物として楽しまれます。

これらの食べ物に込められた願いや意味を知ることで、普段の食事がさらに特別なものに感じられるかもしれません。特に試験や大事な試合前には、これらの食べ物を選ぶことで、心強い支援となるでしょう。

まとめ

これまでに「カツ」に関する様々な情報を紹介してきましたが、多くの人が「カツ」と聞いて最初に思い浮かべるのはカツ丼ではないでしょうか。カツ丼は確かにどんぶりものの中でも特に人気のある一品です。

  • カツの起源:「カツ」はカツレツの略称です。
  • カツレツの由来:カツレツはフランスのコートレットが語源で、日本人が聞き間違えてカツレツとなりました。
  • トンカツの誕生:「ポンチ軒」の島田氏が箸で食べやすいようカツレツをアレンジしてトンカツを考案。
  • カツカレーの起源:カツカレーはある野球選手の特別なリクエストから生まれました。
  • キャベツの付け合わせ:キャベツは年間を通じて手に入りやすく、それが付け合わせとして選ばれる理由です。明治時代からそのスタイルが定着。

カツレツ、トンカツ、カツ丼など、カツを使った料理はさまざまですが、これらの情報を知った今、ますます食べたくなってきたのではないでしょうか。。

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