男性と女性のワイシャツにには違いがありますよね。
最も顕著な違いは、ボタンの配置が逆になっていることです。
多くの人がオフィスや学校でワイシャツを着用します。ワイシャツ一枚できちんとした印象を与えられるため、出勤や通学の際に選ぶことが多いですね。
この記事では、なぜ男女のワイシャツでデザインが異なるのかをご説明します。
- ワイシャツの男性と女性のデザインの差は何？
- なぜボタンの位置が男女で異なるのか？
- 男女兼用Yシャツのボタンの配置はどうなっている？
- ボタンの位置が普及した時期
ワイシャツの男性と女性のデザインの差は何？
ワイシャツにおける男女の主な違いは、ボタンの位置が左右反対になっていることです。
男性用のワイシャツはボタンが右側、女性用は左側に配置されています。
実際に家庭でいくつか調べてみると、本当にボタンの位置が反対になっているのが分かります。
アイロンをかける際に何となく感じていた違和感の原因がこれだったんですね。
なぜこのようにデザインが異なるのか、興味深いですね。
なぜボタンの位置が男女で異なるのか？
男女でボタンの位置が逆になっている理由にはいくつかの説があります。
【男性】着脱の容易さ
男性用のワイシャツは、自分で着脱することを考慮して設計されています。
右利きが多いため、右側にボタンがある方が着替えがしやすいとされています。
【男性】道具の使用を考慮して
また、多くの男性が右手で道具を持ち、左手でボタンを操作しやすいように、左側にボタンが配置されています。
これは、右利きの人が多いからという理由もあります。
【女性】使用人に着せてもらうため
かつて、ボタンが付いた衣服は貴族や裕福な階層に限られており、ボタンは高価なアイテムでした。
裕福な女性たちは、使用人が衣服を着せる習慣があり、使用人が前側から着せやすいようにボタンの位置が逆に設計されたとされています。
【女性】乗馬の便宜を考えて
また、女性が馬に乗る際は横向きに座るスタイルが一般的で、体の右側が前を向くことが多かったです。
これにより、前方から吹く風が衣服の内側に入りにくくなるよう、ボタンの配置が工夫されたという説があります。
【女性】ミルクを飲ませやすいように
多くの右利きの女性が赤ちゃんを左腕で抱っこするとき、右手でボタンを外しやすいように設計されていると言われています。
この工夫により、スムーズにミルクを飲ませられるようになっているという説です。
これらが、ボタンの位置が男女で異なる理由の一部です。
以前は男女の生活習慣が大きく異なり、その差を衣服のデザインに反映させていたのです。
現在では、多くの女性が自分で服を着るようになりましたが、古い慣習がデザインに影響を及ぼしており、そのために古いスタイルが維持されているのですね。
男女兼用Yシャツのボタンの配置はどうなっている？
男女でワイシャツのデザインが異なることは理解しましたが、現代では男女兼用の服も多く見られますよね。
これらの服ではボタンの位置はどうなっているのでしょうか。
実際には、男女兼用のシャツではボタンが右側にあることが一般的です。
これは男性用シャツの標準的なデザインと同じです。
これが男性への配慮から来ているわけではなく、単純に着脱のしやすさを考慮した結果です。
現在では、女性がメンズのシャツをオーバーサイズで着用するスタイルや、男性が女性用のアイテムを取り入れることも珍しくありません。SNSで見かけるファッションアカウントでも、そういった着こなしを見ることができます。
服を選ぶときに「この服は男性用か女性用か」と考えることは少なく、多くの人はボタンの位置についてもあまり気にしなくなっていますね。
最終的に大切なのは、自分が着たいと思う服を選ぶことですね。
ボタンの位置が普及した時期
ボタンの位置が広く認知されるようになったのは、19世紀のことのようです。
この時期にボタンの大量生産が始まり、流行のファッション雑誌で女性服の左側ボタンのスタイルが紹介されたことが、広まる一因となったということです。
ヨーロッパでは、13世紀からボタンが存在していましたが、当時のボタンは現代のものとは異なり、装飾品としての側面が強かったです。
主に貴族や裕福な人々が、金、銀、パールで作られた豪華なボタンを服装のアクセントとして楽しんでいました。
19世紀に入ると、技術の進歩によりボタンは大量生産されるようになり、広く一般市民の服にも使用されるように変わりました。
特に、アメリカのファッション雑誌「ヴォーグ」が、左側にボタンを配した女性服を掲載し、そのスタイルが世界中に広がったのです。
このように、ファッション雑誌の影響も大きく、19世紀には女性用の左ボタンスタイルが定着しました。
ファッション雑誌の影響力は昔から強く、ボタンが一般的に使われるようになってから150年余りという比較的短い歴史の中で、そのスタンダードが形成されたことは興味深いですね。
まとめ
- 男女のワイシャツではボタンの位置が異なる。
- 歴史的な生活様式に基づいて設計された。
- 男女兼用のシャツは通常、ボタンが右側に配置されている。
- 現在のボタンの配置が一般的になったのは19世紀頃です。
以上が、男女別のワイシャツにおける主な違いの解説でした。
性別による違いは認識されているものの、その背景にある歴史を深掘りするとさらに興味深い知見が得られます。次にワイシャツを着る際は、これらの点に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。
